TCFD開示
このような方におすすめです
- TCFDに基づく情報開示を行いたいが、何から始めればいいか分からない
- 開示が求められているTCFDについて、社内の関係者の理解を深めたい
- 現在開示しているTCFDについて、ブラッシュアップをはかりたい
- リスクと機会の洗い出しと評価を行いたい
- シナリオ分析のやり方が分からない
- 統合報告書やサステナビリティページなどの開示方法について相談したい
TCFD対応コンサルティングサービスのご紹介
企業の気候変動に関する情報開示の重要性は国際的に高まっています。
日本でもプライム上場企業に対してTCFDに基づく情報開示が義務化され、対応が求められています。
気候変動対策に取り組む企業のTCFD対応による市場価値向上を目指し支援を行います。
TCFDとは
2015年12月、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)は、G20の要請を受け、金融安定理事会により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立されました(※)。
気候関連のリスクが企業の財務へ影響を与え、金融システムの安定を損なう恐れから、投資家に適切な投資判断を促すための気候変動情報の開示方法を示しています。
※ 2023年10月に解散し、IFRS S2(国際サステナビリティ基準審議会 気候関連開示)に同一の枠組みが引き継がれています。
TCFD提言の内容
2017年6月に最終報告書としてTCFD提言を公表し、その中で企業等は気候関連リスク及び機会に関して以下の項目を用いて開示することを推奨しています。
(1)ガバナンス | 気候関連のリスクと機会に関する組織のガバナンス |
(2)戦略 | 気候関連のリスクと機会が組織の事業・戦略・財務計画へ及ぼす影響(重要情報である場合) |
(3)リスク管理 | 気候関連リスクの特定・評価・管理の状況 |
(4)指標と目標 | 気候関連のリスクと機会を評価、管理するために用いる指標と目標(重要情報である場合) |
(1)ガバナンス
リスクと機会に対する、経営陣による監督体制や、評価・管理する上での経営者の役割について開示する項目です。
気候変動対策は企業が経営戦略として積極的に取り組む必要があります。気候関連リスクと機会を経営戦略に反映するためには、経営陣を巻き込んだ体制づくりが必要です。
ガバナンスの開示は、4つの基礎項目の中でも最上位に位置付けられています。
(2)戦略
短期・中期・長期のリスクと機会、事業・戦略・財務に及ぼす影響、気候シナリオを考慮した組織戦略の強靭性について開示する項目です。
シナリオ分析をすることで、時間軸での整理や影響額の評価を行い、重大な財務影響を及ぼす気候関連課題、リスクや機会を特定します。
(3)リスク管理
リスク識別・評価のプロセス、リスク管理のプロセス、組織全体のリスク管理への統合状況について開示する項目です。
気候関連リスクをどのように認識・評価し、管理するかのプロセスを設定します。
(4)指標と目標
組織が戦略・リスク管理に則して用いる指標、温室効果ガス排出量、リスクと機会の管理上の目標と実績を開示する項目です。
リスクと機会を評価するにあたって用いる指標や目標を設定します。GHG排出量に限らず、水・エネルギー・土地利用・廃棄物についても検討していきます。
TCFDは、全ての企業に対し、①2℃目標等の気候シナリオを用いて、②自社の気候関連リスク・機会を評価し、③経営戦略・リスク管理へ反映、④その財務上の影響を把握、開示することを求めています。(出典:環境省『【参考資料】気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の概要』)
TCFD対応の実質義務化
TCFD提言を受けて、国際的にサステナビリティに関する開示基準の検討が進められています。
日本でも2022年以降プライム上場企業に対し、TCFD提言に沿った情報開示を要請しています。2023年1月には、企業内容等の開示に関する内閣府令等の改正により、有価証券報告書等において「サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載欄を新設し、サステナビリティ情報の開示が求められることとなりました。
企業がTCFD対応に取り組むメリット
気候変動に関する情報開示がプライム上場企業に対して義務化されたことで、企業には適切な開示対応が求められています。適切な情報開示は、投資家との対話をはかり、企業価値の向上につながることが期待されます。
TCFDのガイダンスでは、開示項目の情報を定期的に見直すことを推奨しており、企業の事業活動状況、気候変動対策の取組み進捗や社会の動向をみながら更新していくことが大切です。
ナレッジリーンのTCFD対応コンサルティングの特徴
創業より20年以上環境に関するコンサルティングを実施してきた経験に裏打ちされたノウハウを活かし、プロジェクトを推進していきます。
専門家による伴走と教育ができる
弊社には様々な業界の支援実績が多数あり、各企業内事情や市場状況などに合わせて最適な道筋を示しての伴走が可能です。併せて、プロジェクトを通じてESG経営や気候変動に対する業界や他社の考え方について理解を深められ、専門的な人材を育成することができます
適切な開示情報の見極めができる
弊社が蓄積してきたノウハウをもとに、ガイドラインや情報ソースごとの主張の考察を踏まえながら、各企業の開示レベルの見極めが可能です。準備するものと開示するものを仕分けることで、外部からの要請に即座に対応できる体制を整えることができます。
自社にあった最適な計画の立案ができる
弊社では各企業の現状に則した根拠ある計画を策定し、社会の状況変化によって計画変更が生じた場合にも、根拠とあわせて対外的にも示せるような計画策定を支援することが可能です。
TCFD対応コンサルティングサービスメニュー
ナレッジリーンでは、環境省のガイドラインに準拠し、下記のプロセスでTCFD対応をワンストップでご支援いたします。
(参考:環境省『サステナビリティ(気候・自然関連)情報開示を活用した経営戦略立案のススメ』)
Step① 社内体制整備、勉強会
TCFD対応のプロジェクト化と、自社社内認識の共通化に向けた情報の整理を実施します。
・自社社内体制の検討(責任・権限の整理 等)
・TCFDについての勉強会
・TCFD対応の方向性の検討(対象範囲検討、現状整理、他社状況調査 等)
Step② リスクと機会
事業内容から考え得るリスク・機会を幅広く抽出し、深掘りすべきもののスクリーニングを実施します。
・リスクと機会の洗い出し
・重要度の評価
Step③ シナリオ分析
想定するシナリオに沿って、自社の将来像のストーリーを設定します。
・シナリオの選択
・関連パラメータの将来情報の取得
・ステークホルダーを意識した世界観の整理
Step④ 財務インパクト評価
リスク・機会の自社への影響を定量的に評価します。
・Step②で設定したリスクと機会が影響を及ぼす財務項目の把握
・算定式の検討と財務的影響の試算
・成り行きの財務項目とのギャップの把握
Step⑤ 対応策と対応費用の検討
気候変動が与える影響の回避・軽減、および機会創出のための対応策を検討します。
・自社のリスクと機会に関する対応状況の把握
・リスク対応、機械獲得のための今後の対応策の検討
・社内体制の構築と具体的アクション、シナリオ分析の進め方の検討
Step⑥ 文書化、情報開示
TCFD提言に準拠したかたちで、これまでのプロジェクトでの検討内容を整理します。
・開示内容の検討
・開示媒体の検討
実績
業界を限らずTCFD対応実績が多数ございます!
当社はトータルでも部分的にでも柔軟にご対応が可能です。ぜひお問合せください!
お客様 | お客様の課題 | 支援内容 |
電子部品製造業 | TCFDについて、ある金融機関が作成したフォーマットを埋めただけで開示した。今後のためにも、プロジェクト化し、一からやり直したい。 | Step① |
医薬品製造・卸業 | ・特段の情報開示をしていないため、取引先等から気候変動への対応について聞かれるが、具体的に対応できていないのが悩み。 | Step① |
化学品製造業 | TCFDについて自社対応しているが、同業他社の開示状況、外部最新状況を把握した上で、適切なリバイスをしたい。 | Step① |
建設業 | 同業他社や社会状況を鑑み、先行してTCFD対応をおこないたいが、どう進めていけばよいか分からない。 | Step①~⑥ |