「 習う姿勢 」で違ってくる教育効果│「人の話を聴く力」を育てる
教える側と習う側のコンビネーション
新人教育で大切なこと。
それは、教える側の教え方。
多くのトレーニングマニュアルに書かれていることです。
しかし、私は、教え方を磨くだけで、教育がうまくいくとは思っていません。
教える側の姿勢も大切ですが、習う側の姿勢も大切だと思っています。
今回は、「 習う姿勢 を教える」についておはなしします。
教える側と習う側のコンビネーションが教育効果を高めます。
学習力が伴わない教育・訓練は意味がありません。
あなたは
この人となら話したい!
この人とは話したくない!
こんな、感覚を持っていませんか?
この感覚の違いは、どこから来るのでしょうか?
きっと、あなたの話を聴いてくれる人には、話しやすいのではないでしょうか?
逆に、あなたの話を聴いていない人には、話しにくさを感じると思います。
「人の話を聴く」トレーニングは重要
私が担当するコミュニケーショントレーニングでは、研修生に話をしてもらいながら、私がその話を聴くシーンがあります。
この時、次の様な姿勢で話を聴くと、相手は話しやすいと言います。
・相手の顔を見ながら聴く
・うんうん、とうなずきながら聴く
・「なるほど!」などの、納得の意味を込めた言葉を発する。
ところが、次の様な姿勢で話を聴いてみると、研修生は「話しにくくなった。」と口を揃えて嫌がります。
・相手の顔を見ない。
・あいづちを一切行わない。
・納得の意味を込めた、言葉を発しない。
そう、私たちは、自分の話を聴いてくれる人に対して話をしたがるのです。
これは、研修を担当する講師にも、この心理が働きます。
もし、研修生が講師の話を聴く「姿勢」が整っていれば、講師は話しやすくなり、教えやすくなります。
逆に、研修生の聴く「姿勢」が整っていなければ、講師は話しにくくなり、教えにくくなることでしょう。
新入社員研修の多くは、会社の概要やあいさつ、名刺交換や電話対応のマナーなどを教えるケースが多い様ですが、これ以前に「人の話を聴く」というトレーニングが必要です。
教える側と教わる側の心理的近接状態が形成される
先日の新入社員研修でも、「学ぶ姿勢」を最初に組み込む教育プログラムを組み立て、実施しました。
人の話を聴く力は、学習力を構成する一部で、新入社員教育の効果や効率に大きく影響をします。
だからこそ、新人教育の初期の段階から「人の話を聴く姿勢」を教育する必要があるのです。
相手の、顔を見ながら聴く。
相手の話を、うなづきながら聴く。
解ったら「はい」と返事をする。
大切だと思ったことは、メモをする。
これを実行できる様になれば、教える側と教わる側の心理的近接状態が形成され、教育効果を高めることができます。
人は、話しを聴いてくれる人に話をする。
習う側の「 習う姿勢 」を正す。
教える側と習う側の心理的近接状態を作り上げる。
学習力が伴わない教育・訓練は意味がありません。
教える側と習う側のコンビネーションが教育効果を高めます。
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国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。