「テーマのある清掃」で育つ問題検出力│清掃だけで変えられる、働く人の”気持ち”
今回は、「 テーマを持った清掃で問題検出力を育てる!」についておはなしします。
清掃で人財を育てる。
ピカピカに磨き上げると問題検出力などが高まります。
ピカピカに磨くとは、装置や治具の汚れや異物を取り除くことをいいます。
それも、ただ取り除くのでなく「新品のようになるまで」そのモノを磨き上げる状態です。
先日、新5S思考術の実践をしている生産ラインを見てきました。
それは、新5S思考術の座学を受講し、新5Sの実践を数ヶ月間続けたラインです。
実践を続けたことで、ラインが見違えるように綺麗になったと同時に、働く人の”気持ち”さえも変わったようでした。
そして、清掃活動を見学させていただいたのですが、装置に汚れや異物が一切無い状態でした。
そして、「ピカピカの状態はいかがですか?」と質問をさせていただくと
・気分よく仕事ができるようになりました。
・清掃は時間がもったいないと思っていたけど、予想より短い時間で綺麗にできた。
・装置の不具合箇所を発見でき、故障を予防できた。
・不安全箇所を見つけることができ、ハザードとリスク評価に役立った。
・清掃が楽しくなってきた。
などの答えが返ってきました。
清掃は、不具合を予防したり、働く人の気分までも変えてしまう効果があるようです。
清掃は「三つの感覚刺激」を伴うため、
観察力や洞察力を高めることもできます。
ここでいう三つの感覚とは
・視覚
・聴覚
・情動覚
です。
私たちの脳は、三つの感覚に刺激をあたえると、気付きを得たり、閃きを得たりすることが解っています。
清掃は、まず二つの感覚に刺激を簡単に与えることができる活動です。
・手や体を動かすので、情動覚が刺激されます。
・清掃対象を見るため、視覚が刺激されます。
ところが、あとひとつの聴覚への刺激が足りていません。
人の気付きや閃きは、三つの感覚への刺激が必要です。
聴覚への刺激はどのようにすればよいのでしょうか?
聴覚は、周囲の音を聞くことの他に、脳内でブツブツ交わされる”独り言”でも刺激することが可能です。
ですから、清掃をしながらブツブツ脳内言語を促すことで、聴覚を刺激することが可能になります。
今回紹介をしている企業では、この聴覚刺激を促すために
『なぜ汚れているのか?考えながら磨いてみよう!』
というテーマを与えながら清掃をするようお願いをしました。
人は、このようなテーマを与えられると
・『なんで汚れてるのだろう?』
・『汚れの発生源はなに?』
・『清掃が面倒臭いなぁ~』
・ブツブツ ブツブツ ブツブツ・・・・・
などなどの脳内言語を発するようになり、聴覚を刺激することができるのです。
集中力、観察力、洞察力を高める
これら、三つの刺激を同時に受けることにより、集中力、観察力、洞察力が高まるのです。
テーマを持った清掃 に参加したメンバーに話しを聴くと、次のような答えが返ってきました。
・いつもの風景として見ていたけど、いろいろ気付きがあった。
・普段見ないところを見るようになった。
・油汚れが当たり前だったけど、その汚れが気になるようになった。
これらは、問題検出力の高まりも伴っていると思われます。
ピカピカに磨くということ
磨くと観察力と洞察力が高まる
問題検出力も高めることができる
ピカピカに磨き上げると問題検出力などが高まります。
清掃で人財を育てる。
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国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。