脳の学習力 を最大限に引き出す学習法│短期記憶を長期記憶へスムーズに変換
脳の学習力 を高めよう!
「首相もこのセミナーを受けるべきである。」
こんな感想まで頂いたセミナー「対話の科学」が過日開催され、講師として登壇しました。
一般的に「対話や会話」系のセミナーでは、実際に習ったことを、ワークを通じ実践を繰り返すものが多くあります。
しかし、今回開催されたセミナーでは、感染予防を最優先に「対話型」のワークを一切行わない内容で進められました。
この「対話ワーク」を取り除いたコミュニケーション研修は、講師が説明した内容をワークを通じて実際に行い、その効果や、やり方の正しさを繰り返し学ばさせることができず、講師泣かせのスタイルです。
さて、セミナー直前まで主催者の方と綿密な打ち合わせを行い、開催されたセミナーとはどんな内容になったのでしょうか?
今回のコラムでは
楽しかった!!解りやすい!と言われる講師がやっているメソッドをご紹介します。
脳の学習力 を最大限に引き出す学習法!
ワークができなくても、精緻(※)化を狙った学習でセミナーの質を高める!
(※ 精緻/せいち:実際に近い状態・現実に近い状態)
このメソッドを使えば、どんなシーンでも高い学習効果を狙えます。
それは「whyからはじめてみよう。」です。
whyからはじめてみよう
私たちは、何かを学ぶ場合、過去の経験と知識に紐付けた習い方をすると、高い学習効果を得ることが、学習心理の実験から解っています。
例えば
「不安定な姿勢は、自分が転ばないよう自己防衛本能が働きます。すると、意識が”転ばないようにする”ことに集中するため、作業に集中することができなくなります。」
というその理由(why)について話しをすると、脳は過去の経験と知識とを紐付け、自分がその状況下にあった時のことを想い出します。
すると、頭の中では、その時の状況とwhyの紐付けが行われ、疑似体験を脳内で行いはじめるのです。
疑似体験の特徴は、細かい気付きまでを引き出すことができ、その気付きが閃きに広がってゆきます。
この閃きを伴う気付きは、精緻であればあるほど多く得られ、高い学習効果を得られます。
この精緻化は、whyという思考から入ると深まりやすい、ということも解っており、私はワークのできないWEB研修などで多用するようにしています。
閃きや気付きを想い出すきっかけを作ろう
しかし、閃きを伴う気付きは比較的忘れやすいものです。
そこで、配布したテキストの空欄にカンタンなメモを残すように促します。
このメモは、閃きや気付きを想い出すきっかけとなり、短期の記憶から長期の記憶へと定着させることができるのです。
一つ目は、whyからの学習
「なぜ、○○をする必要があるのか?」と研修講師が伝えると、受講者の頭の中で過去の経験と知識を使いながら思考を深めることができ、効果的な学習を進めることができます。
二つ目は、whyで視野を広げる
過去の経験と知識をwhyで紐付けると、様々な閃きを促し、受講者自ら応用例を作りあげてゆきます。
三つ目は、アウトプットさせる
頭の中で閃いたり、描いた内容を文字や落書きを使ってテキストの空欄に書き出すように促します。
このメソッドを使えば、どんなシーンでも高い学習効果を狙えます。
理由を話したあと「あなたならどうしますか?」と、考える様に促す。
過去の経験と知識を、新しい知識と関連付けながらの学習は、高い効果を維持します。
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国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。