問題・課題の解決に必要なこと│部下や後輩の「当事者意識」向上方法
会社の問題や課題を解決するために忘れてはいけないこと
会議で集まって、 会社の問題や課題を解決 することについて議論しても、最終的に解決行動を起こすのは、たいてい一部の人ではありませんか?
これには、問題や課題に対する「当事者意識」が大きく関わっています。
今日は「当事者意識」についてのお話です。
リーダーである私たちは、日頃から部下や後輩の「当事者意識」向上方法を把握しておかなければなりません。
問題が起きたときに当事者意識を高めようとしても遅いのです。
「そもそも当事者とは何か?」を理解することで日常繰り広げられる対話を通じ、部下や後輩の当事者意識向上を支援しやすくなります。
それはズバリ!
相手の意識(認識)できる言葉を選びなさい。
人の行動には3ステージある!?
集団において問題解決や課題解決を進める場合、人の行動を観察すると3つのステージに分けられます。
①参加するレベル
②進んで問題解決に必要な情報・原因・解決策などを探すレベル
③問題解決や課題解決行動を起こす
そして③のレベルのことを「当事者意識をもつ」といいます。
また③のレベルの試行錯誤繰り返しながら経験や訓練を積んだ人のことを「当事者能力のある人」といいます。
①のケースは悲惨なもので、壊れかけというよりも壊れた状態です。
なにも話さない
なにも聞かせてくれない
話しは聞いているけど、それだけです。
意識に火はつかない状態です。
②レベルになると、一応は問題や課題解決について議論をはじめ原因や対策を議論しはじめるのですが、組織の上下関係や横つながりが「型」にはまったように責任の境界線を引ようになります。
とくに原因と結果の追及に型に偏った組織では
「不良品を作った現場が悪い!」
「こんな作りにくい製品を受注した営業が悪い!」
「複雑なプロセス処理を標準化した技術が悪い!」
「チェックリスト通りに確認をしたのに不良が流出したのは品質保証が悪い!」
・・・・ってな感じです。
この状態では、当事者であることを意識した状態とはいえません。
この「型」を観察していると、その組織の文化や風土がよくわかります。
レベル③では、問題や課題を乗り越えるための分析ツールやアイデアが生まれ、具体的な行動内容も話し合う理想的な”会議の状態”です。
そもそも当事者意識とは
「自分がそのことに直接関わっていることを意識できている状態。」です。
現場も、営業も、技術も、品質保証も”そのことに直接関わる”という意識を持って会議に出席していることが理想です。
リーダーが心掛けるべき日常の行動
当事者意識を高めるためリーダーは常日頃からある行動を行っておく必要がありあます。
”そのこと”について各員がどのように考え理解しているか?各員の思考を見抜いておくのです。
また部署毎にも、サブカルチャー(その部署の成功体験が蓄積して生まれた決まった行動パターン)が存在しています。
思考とは、脳がもつ”情報の受け取り方”と”処理の方法”です。
各部門特有の”情報の受け取り方”と”処理の方法”もあります。
”情報の受け取り方”と”処理の方法”を思考と呼びます。
もし問題回避的思考に偏っている場合
「この問題に対して予防策を提案して欲しい。」と伝えなければ意識は高まりません。
また目的思考に偏っている場合
「この問題を速やかに解決することで、顧客の信頼関係を維持し続け、さらには高めたい。」と伝えなければ意識は高まりません。
私たちリーダーは、各員や部署がもつ脳の思考パターンを把握し、パターンに合った言葉を伝えることで相手の当事者意識高揚をサポートする必要があるのです。
もちろんあなたにも思考パターンがあります。
しかしあなたの思考パターンと異なる人に、あなたの言葉を伝えても、相手には響きません。
今すぐ
①自分の思考バターンを理解しておきましょう。
②日頃の対話の中から、周囲の人の思考パターンを理解しておきましょう。
③会議の時に、相手の思考パターンに合わせた言葉を発してみましょう。
人によって問題や課題に対する思考方法が異なります。
あなたにはあなたの特有な思考方法があり、部下や後輩にも特有な思考方法があるのです。
お互いの思考方法が同じだとスンナリと意識の共有を得ます。
しかし思考方法は、人それぞれです。
相手の思考方法のクセを特定し、意識付けに影響する言葉を使った対話の実践が必要です。
私たちが研究を続けているLABプロファイル®では、これら思考のカテゴリーとパターンが整理された知識体系です。相手の思考パターンや部門のサブカルチャーの特定も可能です。
多くのビジネスパーソンにLABプロファイル®を広めると共に、さまざまなシーンで使いこなせるよう応用力の向上をお手伝いします。
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国内外において、企業内外教育、自己啓発、人材活性化、コストダウン改善のサポートを数多く手がける。「その気にさせるきっかけ」を研究しながら改善ファシリテーションの概念を構築し提唱している。 特に課題解決に必要なコミュニケーション、モチベーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、解決行動活性化支援に強く、働く人の喜びを組織の成果につなげるよう活動中。 新5S思考術を用いたコンサルティングやセミナーを行い、企業支援数が190件以上及び年間延べ3,400人を越える人を対象に講演やセミナーの実績を誇る。